水産庁漁業取締船と北朝鮮船舶との衝突の公開映像については、日本側の主張が正しいのかもしれませんが、ナレーションのような音声で印象づけられていて、かえって疑念を生じさせてしまうようにも思われます。
大本営の発表に国民が乗せられてしまうようなことでは困ります。
北朝鮮の船が蛇行している状況で後方から取締船が接近したため衝突したようにも見えます。
違法操業の船が蛇行していたことが悪いと思われますが、道路で蛇行運転している車両にパトカーが後方から接近して並走するような判断であれば、適切であったかどうかは検証される必要があります。
進路妨害だとすれば、前方側の妨害なのか後方側の妨害なのかは、それぞれの立場も含めた公正なルールに基づいて判断されるべきでしょう。
接近して放水する目的が、捕まえることなのか、追い払うことなのか分かりません。
放水の方向が排他的経済水域の外側に向けてなら追い払う目的だと推察されますが、そうでない場合だとどうなのでしょうか。
船内からの映像だけでなく、ドローンなどによる俯瞰的な映像が必要です。
取締船の計器の映像があったようですが、正当性を主張するためには、位置や進行方向についての説明や根拠となるルールを示すことも必要でしょう。