野党は批判ばかりしているというのは 与党寄りに立った見方であり、与党支持者側の影響度が高いと、そのような主張も幅を利かすことになる。
しかし、給付の問題を例にとっても、各所からの批判抜きには語れない。
また、野党側の提案を政権が取り入れれば、政権側の手柄と捉えられることも多いだろう。
野党は政権与党の輔弼機関ではない。
野党の正しいあり方といった捉え方も与党寄りの見方であり、下部組織のような役割を求めていくと、中国のような専制主義に行き着く危険性がある。
ワクチン接種に関するネット上のデマが人々に与えた影響に鑑みれば、誤った事実に基づくネット上での野党批判も、(特に)若い世代へ影響していると見るのが妥当と考えられる。
( ただ、糾弾型の度が過ぎると、内容が正しくても、支持・共感されにくくなってしまうという面は、人の心理としてある。)
一方で、野党共闘・閣外協力を掲げた政党や議員の現在の議員としての身分は、その主張を理解してなされた投票に基づいており、選挙結果を受けて選挙後に党首を替えたからといって、選挙に際しての公約的なことを白紙に戻すというのは、投票者に対する背信であり、代議制民主主義に関わる問題である。
投票結果で組閣が不可能になったら解消するというようなことは言っていなかったはずである。
選挙結果目的だけの協力こそ、党利党略や野合に当たる。
釣った魚は支配下にあるとでも思って、あるいはそれを棄ててでも、より多くの魚を得ようとしているかのように見える。
在任期間中は約束を守るのが信義であり、異なる主張を展開していくのであれば辞職して出直さなければならない性質のことだろう。