( いつも観ているわけではないが ) 連続テレビ小説で、登場人物が相手にコップの水を浴びせかけるという暴行を伴ないながら、フェミニズム的な主張をするシーンがあった。
ある程度の暴力シーンは、映画やテレビドラマで よくあるだろうが、主義主張を展開するときに 暴力行為を用いるような映像は、一般視聴者が何気なく観るテレビ放送としては不適切と考えられる。
社会に向けた怒りを表現したという解釈も可能であるが、直截的なだけのセリフ回しは、ドラマ作品として洗練されておらず、放送局のプロパガンダの一環としての主義・主張の押し付けとして興ざめとなり、逆効果も生む。
他に、人類で中性化が進行して来たと指摘する番組も観たが、そうだからといって、中性化を社会的に促進するようなことが良いとは思われない。
差別を許すべきではないが、性別も個性のひとつであり、中性化を標準に据え、中性化・同数化を絶対視してしまうと、かえって多様性が阻害される。
本人の適性に則して道が開かれていることは大切であるが、社会的に ( 他者から ) 求められている 好ましさを 全く無視するのは 利己主義に過ぎないし、それに合うように社会全体を変えようとするのは押し付けになる。
軋轢を生む人がいても良いが、社会的な正しさとして一般化すべきでもない。